八王子市に新しいデザインマンホールが登場しました。市の環境キャラクター『みどリ〜』が喫煙マナーの向上を呼び掛けるもの。「吸ったら最後まで」「喫煙マナーを守ってくれてありがとう」などのメッセージと共に愛らしいデザインが目を楽しませてくれます。

さまざまな形式のデザインマンホール
デザインマンホールとは、マンホールのふたに観光名所やご当地キャラクターなどが描かれたマンホールのこと。鋳型から成型したもの、それを着色したもの、デザインされたパネルをはめ込むものなどさまざまな形式があります。
幾何学模様だったふたにデザイン性が加わるようになったのは1970年代後半。1980年代にはカラーのものが登場し、街角アートのテイストが加わり始めました。近年では、デザインマンホールの写真が掲載された「マンホールカード」もコレクターに人気。アニメの聖地やゆかりのあるアーティストとのコラボレーションで観光誘致の効果もあり注目されています。
八王子市では、1987年に車人形のマンホールが登場。東京国体開催記念、市制100周年記念などでデザインマンホールを設置してきました。
設置は事業者の提供で市内約20カ所、先着順
今回、新たに登場したデザインマンホールは喫煙マナーの普及・向上が目的。市の環境キャラクター『みどリ〜』が路上喫煙禁止地区であることを周知したり、「やめようポイ捨て」「歩きたばこは禁止です」などのメッセージを伝えたり、喫煙マナーの向上を訴えます。
デザインは全部で8種類。市と包括連携協定を結んでいる東京造形大学の学生が制作しました。
現在、市ではこのデザインマンホールの提供事業者を募集しています。設置場所は、八王子駅など路上喫煙禁止地区、ならびに喫煙スペース周辺地区内の約20カ所を予定。提供事業者は、8つのデザインの中から好きなデザインを選び制作、寄贈者として社名を印刷することができます。制作にかかる費用は提供事業者が負担、設置は市が行います。1事業者3枚まで提供が可能(市外の事業者の場合は2枚まで)で、最低でも2年間は設置するとのこと。昨年12月には、第一弾として日本たばこ産業八王子支店が3枚寄贈しました。

吸う人も吸わない人も心地よい社会を目指して
「みどリ〜の愛らしいイラストや東京造形大生のポップなデザインは、市民の方に好評」と同市環境部。市では、2007年に八王子駅北口周辺を路上喫煙禁止地区に指定したのを皮切りに、南大沢駅周辺、西八王子駅周辺、高尾駅周辺、八王子駅南口周辺にエリアを拡大。これまでも横断幕を作成したり、マナーアップキャンペーンを実施したりするなど、喫煙マナーの向上を呼び掛けてきました。「2020年の調査では、路上喫煙禁止地区での歩行喫煙やポイ捨て数が減少し、効果も出ていますが、まだゼロにはなりません。デザインマンホールでさらにマナー向上を広め、吸う人も吸わない人も心地よ
い共存社会の実現を目指したい」と。
設置に関する問い合わせは、八王子市環境部環境政策課(電042・620・7384)へ。
ショッパー 八王子周辺版 2022年2月4日号掲載