2022年3月11日、24日、25日に、多摩平で「寄合処ひの」を開催しました。この取組みは普段の静かな会議室ではなく、焚き火を囲みながら開放的な気分で話し合いをする「オープンエアーの会議室」をコンセプトにしています。
取組みの経緯
働き方改革やコロナ禍は私たちの働き方や暮らし方にも影響を与えています。
デジタル化やテレワークが進んだことにより、オフィスに出社しなくなった、出社回数が少なくなったという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
一人で集中して仕事ができる環境が整う一方で、感染症対策のため対面での会議や集まり(=寄合い)を控える動きも生まれています。そうした中で、これまで自然と行われていたようなこと、チームで集まって企画を練る、普段とは異なるアイデアを得るために異業種で意見交換する、といった機会も少なくなっていると言われています。また、アウトドアやワーケーションに取組む個人や企業が増えるなど、屋外空間に対して注目が集まっています。
コロナ禍は仕事の仕方や集まり方、空間の使い方や意識に対しても変化を生じさせたのではないかと市では考えました。こうした変化があること前提として、日野の良さを生かした新たな様式の居場所を屋外につくることによって、人やまちとの新しいつながりを生み出すことを実証実験的に目指したのが寄合処ひのです。
取組みの内容や得られたこと
寄合処ひのではチームで利用する「ぺちゃくちゃゾーン」と個人でゆっくりと考えを深める「じっくりゾーン」の2種類の使い方を設定しました。じっくりゾーンは一人でも利用可能で、趣旨にご賛同いただいた企業のご厚意により、Wi-Fiの無償提供を行いました。
ぺちゃくちゃゾーンは複数人での利用を前提とし、主に企画会議やアイデア創出の打合せに特化した場としました。各日1組限定で会議内容やアイデアを一枚の絵にまとめる技術、グラフィックレコーディングを体験できる機会を設けました。また、隣接するマンガ家向けのシェアハウスにも協力いただき、マンガ家の方がグラフィックレコーディングを行うスタッフの一人として打合せをサポートするといった取組みも行いました。
3日間で12の利用枠を用意していましたが全枠ご利用いただき、関係者や視察の方なども含めると述べ100名程度の方にご来場いただきました。また、アンケートなどから見えてきた成果としては概ね以下のものがありました。
- 利用者は会社員などお勤めの方が8割程度あった
- 個人でじっくり仕事をするよりもチームで利用した方が多かった
- チームで利用される方は「いつもとは違う環境」「アイデアを生み出したい」というニーズが多かった
- 誰かに寄合処ひのの利用をお勧めしたい(推奨したい)とした方が5割程度あった
- 満足度や印象は天候などによっても左右される
- 地域の方が使いやすい場、ふらっと参加できるような空間であるとなお良いという意見があった
今後について
今回は郊外のまち日野市の特徴の一つでもある「オフィスからも自宅からも程よい距離感」を一定程度生かすことができたと考えています。一方で、より意外性のある出会いや参加者同士がコラボといった、集まることに対しての新たなニーズがあることも得ることできました。これらを踏まえ、地域の方にとっても使いやすい場、ふらっと参加できるような場を検討していきます。
なお、直近での開催は未定ですが、寄合処を開催してみたい、得られた知見を活用したい、という方がいらしたらページ下部の担当部署までご連絡ください。
協力団体等
コニカミノルタ株式会社、キンコーズ・ジャパン株式会社、株式会社NTTドコモCS多摩支店、NPO法人NEWVERY
当日の様子
寄合処ひのとは
「寄合処ひの」は、日野(ひの)にある、火(ひ)を用いたプロジェクトのこと。
アウトドア環境で焚火を囲みながら話し合いができる、屋外型レンタルミーティングスペースです。
- 静かな会議室で話が煮詰まってしまい、重苦しい雰囲気になってしまった…
- 遊びに行くといいアイディアがたくさん出てくるのに、会議室だとどうも…
- キャンプやバーベキューに行ったとき「あぁこんな環境で仕事ができたら…」
仲間やチームで話し合った時、こんなことを感じたことのある方も多いのではないでしょうか。
いつもの会議室ではなく、青空や夕暮れの空の下、風を感じながら新たな取り組みを考えたり、場を楽しんだりしてみませんか。
仲間やチームでアイデアを練るミーティング利用、個人でじっくり考えることできる個人利用の2つの使い方を用意しています。ぜひ、お気軽にご利用ください。
本取組みは官民連携によって新たな居場所をつくる実験的な取り組みです。ご利用にあたっては、リンク先のホームページも確認いただき、お申し込みください。
