クラシック音楽にのせて優雅に踊る姿が、多くの人を魅了するクラシックバレエ。50年以上前からバレエを通して情操教育も行ってきた教室が、現役バレエダンサーの新たな講師を迎えて復活しました。
「北島寿子バレエスクール」5月から再開
指導するのは、牧阿佐美バレヱ団所属のトップダンサー、「オトゴンニャム・ラグワスレン」さんと、パートナーで同団のトップダンサーの「中川 郁」さんで、舞台の公演を務めながら、レッスンも行っています。基本を大切にしながら、現役トップの技術を見て学べるだけでなく、かつての北島バレエが大切にしてきたコミュニケーションを重視し、バレエを楽しむ心を育むことを目的としています。
「北島寿子バレエスクール」再開の経緯
ラグワスレンさんは、国立モンゴルオペラバレエ団にいたころ、北島寿子スペイン舞踊団が、モンゴル国立オペラバレエ劇場で同国初のフラメンコ公演を行った際に北島寿子さんと出会い、「フラメンコの指導を受けたい」と2005年に来日。バレエの演目にも役立つ民族舞踊として習う以外に「日本のママと思っています」というほど親交を深めてきました。
その後、牧阿佐美バレヱ団で活躍する中でも、後継者がおらず約50年続いた北島バレエが閉じたことを気にかけていたラグワスレンさん。子供への指導に以前から興味を持っていた中川さんと協力し、再開の運びとなりました。
6、7月に都内で舞台を控えるラグワスレンさん(左)と中川郁さん
プロの目線を持ちながら「北島先生が大切にしてきたアットホームな雰囲気も継承したい」と2人。トウシューズを履いて踊る、音楽に合わせ体を動かす、姿勢やポーズを美しく見せる等、一人一人の目的に合ったレッスンです。4月の特別体験レッスンではバレエの歴史や魅力を紙芝居風に説明し、衣装を着て演目の一部を披露も。本物を見せる一方で「学校と家以外の居場所になれば」。さらに「メンタル面にも寄り添えれば」と中川さん。
4歳〜未就学のキッズクラス、小学生対象のジュニアクラス、大人オープンクラス、個人レッスンあり。1000円の体験は随時受け付け。
40年以上続けてきたフラメンコの現役を引退し、娘と孫に引き継いだ北島さんですが、自分のルーツであるバレエ教室が復活したことは、何よりの喜び。踊りだけでなく情緒を育むことにも注力した北島さん。2人がつくる新しい北島バレエに期待を寄せます。
相模原市南区相模台3-13-18
☎070・8577・8308