昨夏、八王子の絹ヶ丘一丁目自治会・絹一ふれあいネットワークの有志たちがガイドマップ「絹一とその周辺再発見探訪マップ」を発行しました。それぞれが情報とアイデアを持ち寄り、実際に歩き、取材をして制作したマップが評判を呼んでいます。この日集まって下さった実行委員会のメンバーは、写真前列右から代表の吉田美江(よしえ)さん、下道(したみち)久子さん、後列右から野浦徹さん、村上泰男さん、地域外より参加の立川恭子さん。発行からもうすぐ1年。制作の裏話と発行後の反響などをお聞きしました。
絹一とその周辺再発見探訪マップ
折り畳むとハガキより少し大きいサイズのマップは、広げるとA2サイズ。絹ヶ丘を中心に子安町から由木周辺までの3つのウォーキングコースと都立長沼公園を歩くコースに加え、かつて長沼に存在したレンガ工場の歴史が紹介されています。八王子市の補助金を利用し、1年以上かけて制作しました。
中橋(作場橋)の踏み板。何も知らなければただの古い板だけど実は昔の生活の様子がうかがえるストーリーがある
つくるきっかけ
野浦さん「言い出しっぺは吉田さんです。『とんとんむかし』という八王子の昔話を伝承する活動で地域の歴史をよく知っていたのでそれを活かしてマップにしてはと」。
吉田さん「自分たちが住む地域の歴史を理解して歩けるマップがいいと思いました。実行委員会ではいろいろなアイデアがどんどん出て、広がっていきました」。
村上さん「私たちは勝手にしゃべるだけ(笑)。それを野浦さんがすぐ形にしてくれて、次の委員会ではさらに進展してね」。
苦労した点は?
野浦さん「マップにするとなると不特定多数の人が見ますから、正確な情報を載せなければと気を使いました。八王子市郷土資料館の中村さんにアドバイスをいただきました。レンガ工場の内容についても中村さんにご協力いただきました」
吉田さん「その土地にあった歴史を私たちが知らなかっただけですから、『発見』じゃなくて『再発見』なんです。そこにはこだわりましたよ」。
作って良かった点は?
吉田さん「あるご家庭で、普段あまり話をしなかった娘さんがマップを見て地元に興味を持ち散策をしているそうです。親子で会話が増えたって喜ばれました」。
下道さん「こういうものを住民が自主的に作ったということが良かったですよね」。
村上さん「私も今回あらためて地域のことがわかって楽しかった。たくさん歩きましたしね」。
これからの展望は?
吉田さん「例えば、とても歴史的な価値がある建造物でもその横に住んでいる人が知らなかったりするんです。もったいないことだと思います」。
村上さん「石碑なり、案内板なり、見かけたらわかるものがあるといいよね。マップを持っていなくても価値あるものだとすぐわかるように」。
野浦さん「今まで撮った写真を使って映像化したいですね」。
立川さん「ご高齢の方には懐かしいでしょうから、歩くのが困難な方にも楽しんでほしいです」。
吉田さん「完成したら老人会に映写会を提案しましょう。楽しんでいただけると思います」。
事前に問い合わせをお願いします。
絹ヶ丘一丁目自治会館
八王子市絹ヶ丘1-5-7
☎042-636-5263
平日午前10時〜正午・午後1時〜4時