7月は東京宝塚劇場では星組のお芝居「めぐり会いは再び」とスペイン風のショーが上演中です。「コスチュームの星組」と言われるとおり、本作でも豪華な衣装を着こなしています。
今回は宝塚の衣装についてお話します。宝塚歌劇で使う衣装は、株式会社宝塚舞台衣装部が製作しています。専属デザイナー、縫製スタッフなどプロ職人がそろっています。お芝居とショーの本公演では450〜600着ぐらいの衣装とそれに合わせた靴や帽子を用意します。もちろん、それだけの数となると、毎回すべて新調するわけにはいきません。トップスターや主要な役の衣装は作品に合わせて新調しますが、別の公演で使用した衣装を再使用することも多いです。衣装の再使用のことを「使い回し」と言いますが、誰がどの公演で使用したかは電子データで記録されているそうです。ロケット(ラインダンス)で使われることが多い、ダルマと呼ばれるワンピース型の水着のような衣装は、毎年初舞台生に合わせて新調されます。何年も宝塚を観ているファンは、ダルマを見れば何期生の初舞台なのかすぐにわかります。
私のお気に入りは、お尻にマカロンに見立てたモフモフが付いている107期生初舞台のダルマ。これを見たときには、あまりの可愛さに胸がキュンとなりました。衣装の力、おそるべし!
新調と使い回し衣装が絶妙の古代エジプト舞台の作品
絵:ボン乃セリ美
宝塚ブロガーでイラスト
レーター
文:叶也 妙
八王子在住の宝塚ファン。
昨年の観劇回数は92回