プラスチックごみの削減を目指し先駆的に取り組んでいる日野市は、マイボトルで利用する「ウォータースタンド」の設置を進めています。7月1日から市役所や図書館など市内30ヶ所に順次設置。水道水を高性能浄水フィルターで浄化したおいしい水を誰でも利用できる気軽さで、プラごみ削減に挑戦しています。
ごみ・環境問題に先駆的な市として
これまでも環境問題やごみ問題に先駆的に取り組んできた日野市。2000年の「第一次ごみ改革」では、戸別回収とごみ袋の有料化に踏み切り、ごみ排出量の半減を達成。その後も「ごみゼロプラン」を策定し、継続的に取り組んできました。2020年からは「第二次ごみ改革」として、〝使い捨て社会〞から〝循環型社会〞への転換を意識。プラごみの分別回収と適正処理で、さらなる減量と資源化率の向上を掲げています。同年1月には、プラスチック類資源化施設を稼働させ、容器包装プラごみと製品プラごみとの一括回収と再資源化がスタート。先駆的な取り組みは、全国のモデルとなり話題になりました。
行政・市民・企業が一丸となって取り組んでおり、2020年7月に「レジ袋チャレンジ」でレジ袋辞退率85.6%を達成しサポーター優秀賞を受賞。同年12月には「プラスチック・スマート宣言」を発表、内閣府からは「SDGs未来都市」に都内自治体として初めて選定されるなど、ごみ・環境問題に積極的な取り組みが評価されています。
高機能フィルターでおいしい水道水へ
そんな日野市が、今年7月に取り組みを開始したのがウォータースタンド設置事業。マイボトルを活用することで、プラゴミを削減することに挑戦しています。埼玉県に本社を置くウォータースタンド社と「プラスチックごみ削減の推進にかかる協定」を締結。市内の公共施設を中心に約30カ所に、誰でも無料で使えるウォータースタンドを設置する予定です。ウォータースタンドは、高性能浄水フィルターを搭載し水道水をろ過して提供する給水機タイプ。常温で提供されるため体にやさしく、電気も使わないのでエコ。紙コップは用意せず、マイボトルの利用を促します。
「市役所内にあるウォータースタンドには、メーターを付け利用状況を把握。この1ヶ月で500㎖のペットボトル約1900本分の節約になりました。今後は、オリジナルマイボトルを制作するなどして、この取り組みを盛り上げたい」と同市環境共生部。ウォータースタンドの位置は、専用アプリ(mymizu)で確認が可能。市内でのマイボトル活用に期待がかかります。