八王子市は今月1日から、まだ食べられるのに捨てられてしまう「食品ロス」を減らす取り組みの一つとして、賞味・消費期限が近い食品や訳あり商品などを抱える市内事業者と消費者をマッチングするサービス「タベスケHachioji」の運用を開始しました。
都内では初導入!フードシェアリング
「タベスケHachioji」は、八王子市内の飲食店や食品を扱う小売店などから発生する食品ロスの削減・有効活用を目的としたウェブサービス。賞味期限・消費期限が近くなった食品、形が不ぞろいの野菜や果物、箱がつぶれてしまった商品、急なキャンセルによって余ってしまった食材など、まだおいしく食べられるのにさまざまな理由で店では売り切ることが難しい商品を、専用サイトに値引き価格で出品し、販売につなげるもの。利用者は欲しい商品を見つけて、購入予約をした上で直接店舗を訪ね、購入する仕組みです。
利用者も事業者もうれしい取り組み
同サービスを利用することで、利用者側は商品をお得に購入することができるだけでなく、食品ロス削減に貢献できたり、市内の店を応援できたり、新しい店を知るきっかけになったりといいことだらけ。また、事業者側は廃棄コストの削減による収益アップや店のPRにつながるなど、双方にメリットがあります。
食品ロス削減に向けて私たちができること
利用にはスマートフォンやパソコンからユーザー登録が必要で、利用者、事業者ともに登録・利用料は無料。事業者が利用する場合は「八王子市完食応援店」への登録が必須ですが、利用者は市内外を問わず誰でも購入可能です。10月12日時点の事業者登録数は26店、ユーザー登録数は2574人。19件が成立し、約18kgの削減ができました。昨年3月に「タベスケ」を導入した姫路市(兵庫県)の食品ロス削減量は1年間で約8㌧。人口規模が八王子市とほぼ同じことから、まずは3月末までの半年間で4tの削減を目標に掲げています。
「サービス開始の1カ月前から市職員がお店を回り、現在26店が協力店に登録しています。市民の皆さんが気軽にできる食品ロス削減の取り組みですので、商品がサイトに出品された際には、お店をお助けする意味でも積極的な利用をお願いします」と資源循環部ごみ減量対策課課長の奈良さん。