年が明けて、受験や新しいことに挑戦する人も多い中、頑張っている人に掛ける言葉は場合によって逆効果になることも。やる気を引き出すために、今日からでも実践できる声掛けのこつを、町田市在住のペップトーク講演講師、宮津みどりさんに聞きました。(写真:ペップトークの講演をする宮津さん)
ペップトークとは
アメリカのスポーツ市場で誕生したといわれるペップトーク。試合前に指導者が選手に向けて掛ける、短い励ましの言葉を指します。スポーツに限らず教育の現場や企業でも、やる気を引き出す手段として使われていることも。
ペップトークの言葉掛けプロセスは、大きく分けて
- 事実の受け入れ
- とらえかた変換
- してほしい変換
- 激励
の4段階。例えば子供が試験前に緊張していたら、「緊張していては駄目」「ミスしないで」と否定形の言葉を使わず、
- 緊張しているね
- 緊張するのは本気で合格したいからだね
- 自分を信じて落ち着いて
- 終わったらおいしい物食べてゆっくりしよう
と現状を受け入れ、プラス思考に変換し、具体的な行動を促します。してほしいことを、簡潔な言葉でストレートに言うのがポイントです。「掛けられる言葉によってやる気が出て、結果が変わることもあります」と日本ペップトーク普及協会認定の講演講師、宮津みどりさん。
子育ての中で活用できる要素も
子供が小さい頃にペップトークの存在を知り、宿題をしてほしい時やピアノの発表会前、PTAの役員を決める際にも活用。言葉を掛けられた相手が、目標に対して前向きな姿勢になっただけでなく、「自分も気持ちが穏やかになりました」と振り返ります。ただし「相手との信頼関係が前提です」とも。
自分へのセルフペップトークもお薦め
町田市内を中心に、学校の教員や保護者向けにペップトークの講演を重ねて来た宮津さん。家庭や職場で生かせるのはもちろん、自分に向かって言葉を掛ける「セルフペップトーク」も薦めています。仕事や家事がはかどらない時に、自分がすでにできていることを認め、何から始めるか問い掛けることで、次の行動につながるそう。必要な道具もないため、「今日からでもペップトークを実践してみては」。

❖ 宮津みどりさん
元テレビユー福島アナウンサー。
ペップトークの講演他、スピーチボイストレーナーとしても活躍。
お問い合わせ先
☎090-7067-0382