日野市には、自治会の会合やイベント、サークル活動など地域の人たちが利用できる地区センターがあります。その数、市内66カ所。広さや間取り、洋室・和室など仕様はさまざまですが、地域に根差した公共の場として親しまれています。そんな地区センターを活用した新しいカタチの居場所として誕生するのが「ほっとプレイスうちたす」。予約なしでいつでも、誰でも利用できるフリースペースとして、4月1日にリニューアルオープンします。
ニーズの変化に対応みんなの居場所に
テレビモニターも利用できるフリースペース
地域での居場所つくりに積極的に取り組んできた同市は、2017年から地域懇談会を開催し、そのあり方について市民とともに模索。2018年には「みんなの居場所プロジェクト」を発足させ、地区センターを活用した居場所つくりに取り組んできました。
今回、「ほっとプレイスうちたす」としてリニューアルオープンするのは、多摩平中央公園地区センター(日野市多摩平)。公園内にあるテニスコートの管理棟も兼ねた地区センターで、1969年に開設。地域の集会所のほかテニスコート利用者の更衣室としても利用されてきましたが、設備の老朽化や地域ニーズの変化から利用率は低迷していました。近隣に市の交流センター等があり会議室の一般利用ができること、公園内にあるという立地は多世代交流が見込めることなどから、新しい居場所としてのリニューアル先として決定。2020年にまずは倉庫になっていた一室を地域住民とともに改装。翌年には、東京都の補助金を活用した全面改装が決定し、地域住民や学生など26人とともにリニューアル案を検討してきました。
ゆるやかにつながる使い方は自由自在
「ほっとプレイスうちたす」は、多世代のニーズにマッチするよう工夫が満載。クッションマット敷で絵本やDVD、室内用遊具がある「キッズスペース」、長机がある「ミーティングスペース」、窓越しに公園が見えるカウンターテーブルでUSBコンセントを利用できる「学習・ワークスペース」、丸テーブルを自由に配置できる「フリースペース」があり、さまざまなニーズに対応が可能。ウッドデッキも南北に2カ所設置されており、明るく心地よい空間を作り出しています。
景色も眺められる学習・ワークスペース
「3月はプレオープンとして毎週水曜日に開所していました。午前中は、乳幼児を連れたお母さん方や散歩途中のご高齢者が、午後は小学生がゲームやおやつを持ち寄って遊ぶ姿がよく見られました。午後8時まで利用できますので、夕方以降は学生の自習に最適だと思います。フリーWi-Fi、パソコンの電源もありますので、テレワークも可能。飲食もできますし、キッチンの調理器具も自由にお使いいただけますので、思い思いに過ごしていただければ」と市企画部地域協働課。
「うちたすには、ホスト役として管理者が常駐しますが、予約なしで、どなたでもふらっと利用できるのが特徴です。利用しているうちに顔見知りになったり、イベントでつながったりと、多世代が緩やかに交流できる居場所になれば」と。4月1日にはオープニングイベントが予定されており、石窯ピザの配布(先着200人)やキッチンカーも出動。今後は、週末のイベントやコミュニティーガーデンの活動も予定しているそうです。
日野市多摩平4-2(多摩平第一公園内)
開館:午前10時~午後8時(2023年4月1日から)
休館:年末年始
☆予約不要
☆利用料無料