甘みを加えてお菓子に使われ、ヨーロッパなどでは身近な野菜とされる「ルバーブ」。日本ではまだまだなじみの薄いルバーブですが、日野市内の女性農業者たちが栽培に取り組み、地域の新たな特産品としてルバーブジャムを送り出しています。
みちくさ会がルバーブを栽培
ルバーブ栽培を担うのは、地元農家の女性の交流や情報交換を目的とした、日野市女性農業者の会「みちくさ会」(写真:前会長の土方京子さん(左)と現会長の土方順子さん)。野菜や果樹栽培などそれぞれが家業の農業に従事する傍ら、今までにない新たな作物を導入しようとルバーブ栽培に取り組んできました。
ルバーブはシベリア原産のフキのような野菜で、葉の軸である「葉柄」の部分を食用とします。酸味が強く、砂糖を加えてジャムや焼き菓子の中身として使われることが多い食材です。
ルバーブ畑
今が旬!収穫したルバーブ
収穫時期は5月ごろから秋まで。会員各自の畑で収穫したルバーブはそのまま出荷するほか、刻んで冷凍したものを市内の社会福祉法人「夢ふうせん」へ集め、ジャムへと加工してもらいます。「風通しのよい場所を好むので、会員の畑でも適した環境とそうでないものがあり、適した畑には多めに苗を配分するなど工夫しながら生産しています」と前会長の土方京子さん。
緑と赤のジャムを商品化赤は数量限定
緑と赤のルバーブジャム。毎年この時季に新年度のジャムが店頭に並びます
ルバーブといえば赤色のイメージですが、日野で採れるのは全体的に緑色で根元に向かって赤くなる品種。最初にジャムを作った時は色が混ざってきれいな色にならなかったそうですが、栽培が進んでいる長野県を視察した際に緑と赤の部分を分けて加工するようアドバイスを受け、現在のような2色のジャムとして商品化が進みました。価格は緑・赤ともに各140gで650円。その多くが緑のジャムで、赤は材料となる部分が少ないため、数は少なくなるそうです。
料理にひと味、甘酸っぱさを加えて
おすすめの食べ方は「一番手軽なのはヨーグルトに加えて。鶏肉を煮込む時にはお酢と砂糖の代わりになりますし、豚肉を焼いた時のソースにも使ってみてください」と、今年度から会長を務める土方順子さん。炭酸で割ってドリンクにする、マスカルポーネチーズと和えておつまみにする、といった楽しみ方もできるそうです。甘酸っぱい味を求めて、まとめ買いする人やリピーターも増えているとのこと。翌年春先は品切れになる可能性があるため、購入はお早めに。
◉日野市立七ツ塚ファーマーズセンター 物販コーナー
「 農あるまち日野 みのり處(どころ)」
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◉JA 東京みなみ万願寺直売所みなみの恵み
ほか