生活町田市

【取材記事】防災の観点から部屋の整理を!町田市が薦める「ぼうさいお片付け」

1923年9月1日に関東大震災が発生してから、今年で100 年。町田市では防災への取り組みの一環として、在宅避難を想定した「ぼうさいお片付け」を推奨。日常の中でできる、安全な空間作りにつながる整理整頓を呼び掛けています。(写真:実際の「ぼうさいお片付け」の様子。食器は割れたら危険。必要な物を取り分けながら数を減らします)

在宅避難に向けての空間作り

町田市は昨年度から、新たな防災リーダー育成事業として「まちだ防災カレッジ」をスタート。防災に関する講座や体験型イベントを開き、市民に減災、防災の手掛かりを伝える機会を設けています。活動テーマの一つとして柱になっているのが、在宅避難。災害時には、安全な状態であれば住み慣れた自宅で生活するのが基本ですが、そのために普段から環境を整えておくことが重要です。


「家具の買い替えや模様替え時も見直しの機会に」と町田市防災課の山内さん

在宅避難のポイントは、水や食料等の備蓄品をそろえるのに加え、安全に暮らせる空間作り。同市では、防災の観点から部屋を整理する「ぼうさいお片付け」を薦めています。具体的には、地震が起きた際に家具が倒れないように固定する、食器等割れて危険な物を少なくする、備蓄品を置く空間を確保するといった、日常生活での掃除や整理整頓の延長で実践できるもの。特に、「家から外に出るまでの避難経路をふさがないことが大切です」と同市防災安全部防災課の山内紘一さん。「不用品処分や、家具の配置を見直してみてください」。


倒れたら危ない大きな家具は固定か配置換えも

3月には、同市と町田山崎団地の自治会が連携してモニターを募り、実際の住宅で「ぼうさいお片付け」を実験的に実施。背の高い下駄箱を家にあった低いケースに交換、食器を減らして収納場所を集約といった作業を、民間サービス会社の手も借りながら行いました。モニター住民も「安全できれいな部屋になった」と喜んでいたそうです。大掛かりな家具の移動、不用品廃棄は民間サービスや自治体を利用する方法もありますが、まずは「防災を念頭に置いた断捨離と思って、できる範囲で取り組んでみてください」と山内さん。

在宅避難に関する展示もある防災フェア

8月28日〜9月1日、町田市役所1階イベントスペースで防災フェアを開催。在宅避難やローリングストックについてのパネル解説、屋外用避難テントで来場者が模擬避難を体験するコーナーも。他に、備蓄品としてお薦めの栄養食品や、100年前と現在の町田の様子を比較する資料を展示。期間中の開庁時間内に誰でも無料で体験や観覧できます。

お問い合わせ先
町田市防災安全部 防災課
電話042-724-2107
ショッパー町田・相模原周辺版 2023年8月25日号掲載
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