イベント生活町田市

【取材記事】みんなで育てた綿を製品に「コットンプロジェクト」

人の手の温かみが感じられる製品を作る福祉作業所が、材料となる綿の種を配布。受け取った人が自宅で育てて数か月後、できた綿を製品作りに役立ててもらうことで、作り手と関わっていくというプロジェクトを数年前から行っています。(写真:はじけた綿実と種を分ける作業をする利用者)

クラフト工房 La Mano

作業所となっている古民家の一角で製品を販売。鯉のぼりを持つ高野さん

町田市金井にある福祉作業所のクラフト工房La Mano(ら まの)は、豊かな自然の中にある約100年前の古民家で、手染め、機織り機を使った手織り、刺繍の各製品、アート作品のカレンダーやポストカード製作を約40人の利用者が担っています。

玄関ののれんをくぐった先の工房には、古い桐だんすが並び、引き出しには藍染めの手ぬぐいや靴下、手織りのストールや小物等、手仕事ならではの繊細さと温かみが感じられる製品が入っていて、手に取って見て購入することができます。今の時季の人気は、草木型染めの鯉のぼり。長さ約1mで、外に飾るというより自宅の中や壁飾りにして子供と一緒に写真に収めることもできるコンパクトサイズです。各製品は年に2回行われる展示会で販売していますが、工房に来て購入することも可能。鯉のぼりは在庫があれば購入できます。

ものづくりに関わるきっかけに

コットンプロジェクトでできたコースターや配布している種

製品の一つ、綿を糸に紡いで織ったコースターは「コットンプロジェクト」のもの。敷地で育てた綿の種を希望者に配布し、自宅で育ててもらって、綿になったときに同所へ寄附してもらい製品を作るという内容で、綿をくれた人には同所製品の割引券を進呈しています。毎年育てて綿を持参してくれる人や送ってくれる人もいるそうです。

自然のままに育てる綿が貴重なものとなっている昨今、種から製品になる過程を知ってもらいたいという思いや、製品の作り手の利用者と購入者や近隣の人とのつながりを持ちたいと、同所が20 1 6 年から始めました。「ものづくりに関わるきっかけにもなれば」と施設長の高野さん。

種はGW前後にアルカリ性の土に植え、夏ごろ開花し、綿実がはじける秋以降に収穫。背が高くなるので風よけは必要ですが、育てるのは難しくないそうで、プランターでも可。1年草なので、毎年種まきから行います。

4月27日に綿の種植えイベント

地域の人と関わるイベントとして、コロナ禍で休止していた、綿の種まきが今年は復活。4月27日午後2時から「La Manoコットンプロジェクト」―綿の種まきイベントを同所の畑で実施。種まきと竹のネームプレートを作ります。定員10組。小学生以下は保護者同伴。参加費無料。

申し込みは同所(電0 4 2・7 3 6・14 5 5)まで。今後は成長ごとにイベントを予定。綿の種は現在も配布中です。

クラフト工房 La Mano
クラフト工房 La Manoのホームページです。藍染め、草木染めなどの染色と、はた織りを行っています。町田市の福祉作業所です。
福祉作業所のクラフト工房 La Mano(ら まの)
町田市金井5-14-18
☎042-736-1455
ショッパー町田・相模原周辺版 2024年4月12日号掲載
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