イベント八王子市

【取材記事】没後410年!八王子のまちの基礎を築いた「代官頭・大久保長安」

甲斐武田氏の滅亡後、徳川家康に仕え、甲州街道や宿場の整備、千人同心を組織するなど、今に続く八王子のまちの礎を築いた大久保長安(1545年〜1613年)。代官頭として現在の小門町に陣屋を設け、その敷地内に守り神として創建したのが産千代稲荷神社です。今年は大久保長安の没後410年の節目に当たり、4月23日に同神社で行われる「長安祭」ではさまざまな催しを企画しています。(写真:コロナ禍前に開催された長安祭の様子)

長安の慰霊と功績をしのぶお祭り

八王子の春一番のお祭りとして、今年8回目を迎える「長安祭」。八王子宿を建設した大久保長安の慰霊と功績をしのぶお祭りで、江戸時代に陣屋があった小門町の産千代稲荷神社(八王子市小門町82)で3年ぶりに行われます。

見どころは、地元の囃子連によるお囃子や神輿巡行。境内では手作り雑貨、パン、焼き菓子、八王子の郷土本の販売などのほか、長安記念館では下原鍛冶の継承者・刀匠重利(佐藤利美さん)のトークショーや高尾山とんとんむかし語り部の会による八王子の昔話なども。路地には露店や市民の奉納による地口行灯が立ち並び、日が暮れ始めた頃、ろうそくに灯がともされると祭りの終盤を迎えます。


地口行灯に描かれたしゃれた謎解き歌を眺めながら歩くのも楽しい

長安ゆかりの15宿を巡るスタンプラリーも


「大久保長安の会」のメンバー。啓発活動のほか町歩きイベントなども企画

さらに今年は「長安祭」に合わせて、大久保長安の研究を進めている市民団体「大久保長安の会」が、史料が少なく地元にもほとんど知られていないその功績を広く市民に知ってもらう活動の一環として4月21日〜23日に八王子十五宿めぐり絵図&スタンプラリーを実施します。

「中心市街地の地名にはかつて甲州街道沿いにあった十五宿の宿名が今も残されています。江戸時代に作られた八王子と今の八王子がリンクした絵図を片手にスタンプを集めながら長安ゆかりの地を巡ってみてください」と会長の鈴木泰さん。


スタンプラリーの台紙になっている絵図。江戸時代の街道筋が現代もそのまま利用されている様子が見て取れる

スタンプラリーの台紙となる絵図の配布は、子安神社、まちの駅八王子CHITOSEYA、日吉八王子神社、信松院、産千代稲荷神社ほかで。スタンプを5個集めると大久保長安缶バッジとシールが、10個集めると同バッジとシールに加え、絵本「長安さまのまちづくり」がもらえます。 景品の交換は「長安祭」の会場で(午前11時〜午後6時)。 どちらも先着限定。

大久保長安の功績とは

天正18年(1590年)の八王子城落城後、徳川家康に仕え、代官頭として八王子のまちづくりを任され、小門に陣屋を設置。甲州街道に八王子十五宿を整備し、現在の中心市街地の基盤を作りました。また、浅川の治水工事を行い、市街地を洪水から守るなど多彩な才能を発揮。その後も石見銀山、佐渡金山を開発するなど全国でも活躍し、徳川幕府の財政にとって大きな働きをしました。

4/23(日)長安祭
午前10時半 長安公慰霊祭
午前11時~午後4時 手仕事作家の出店
午前11時~午後7時 露天商の出店
午後1時半 下原刀講演・展示
午後2時半 高尾山とんとんむかし
語り部の会お話会
午後4時頃~6時頃 神輿巡行
午後6時 地口行灯の点灯
ショッパー八王子周辺版 2023年4月21日号掲載
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